就労移行支援事業所の選び方 5つのチェックポイントで失敗を回避!
障害福祉サービスの「就労移行支援」は、障がいや難病を抱えている人が就労できるようにさまざまなサポートを行っています。サービスの目的は全事業所で共通しているものの、実際に提供されている内容が同一だとは限りません。
また、就労移行支援は事業所が各地にあるため、どこに通えばいいか選び方に悩んでしまう人も少なくないでしょう。
そこでこの記事では、就労移行支援事業所の選び方を紹介します。どういった点をチェックすればいいのか、自分にあった事業所を見つけるためのポイントを知りたい人はぜひ参考にしてください。
・この記事を読んでほしい方
- 就労移行支援を利用しようと考えている方
- 就労移行支援事業所の違いがわからない方
- 自分に合った支援を受けたい方
・この記事を読んでわかること
- 就労移行支援とはなにか
- 就労移行支援事業所を探す3つの方法
- 選ぶときに参考にしたい5つのポイント
就労移行支援とは
就労移行支援とは、障害者総合支援法によって定められている障害福祉サービスのひとつです。一般企業に就職したいと考えている65歳未満で精神・発達・身体・知的などの障がいもしくは難病を抱えている人が利用対象となります。
就労に向けたさまざまなトレーニングを行い、スキルや知識を身につけて就職活動を支えるサービスで、将来的には職場に定着できるようなサポートも行います。
働きたいという思いは持っていても、何からすればいいのか、障がいや難病を抱えている自分にできることはあるのか、といったことが気になっている人は少なくないでしょう。そういった人たちを後押ししてくれるのが就労移行支援です。
サービス内容
就労移行支援のサービスには、以下のような内容が含まれています。
- 就労に向けたトレーニング
- 職場見学・実習
- 就職活動・面接練習
- 定着支援
就労に向けたトレーニングでは、パソコンの操作方法やマナーといった基本的なビジネススキルはもちろん、生活習慣の改善やメンタルのケアなども行ってくれます。事業所によっては専門スキルの習得を目指して活動するケースもあるなど、トレーニング内容はさまざまです。
また、職場見学や実習を体験することもできます。実際に目で見て体験できるため、仕事に対する実感や自分が働くイメージを膨らませられるのもポイントです。
就職活動のサポートでは、履歴書や職務経歴書の作成、面接練習なども行ってもらえます。また、就職先候補を提示してもらえるため、どういった企業に応募すればいいのかわからない人でも安心です。
さらに、就労移行支援は就職して終わりではなく、利用者が就職後も会社に定着できるようサポートを行うのも特徴です。具体的には利用者と支援事業所の担当者、勤務先の担当者の三者による面談などが行われます。
就労移行支援事業所を探す3つの方法
就労移行支援事業所を探す方法として、以下のような3つの手段があります。
- webサイトを検索する
- 市区町村の窓口に相談する
- 専門機関に相談する
ここでは、就労移行支援事業所を探す3つの方法について概要などを解説します。
webサイトを検索する
もっとも簡単な方法がWeb上で自分にあった就労移行支援事業所を検索する手法です。パソコンやスマートフォンを使って「自分の住んでいる市町村名 + 就労移行支援事業所」で検索すると、近くの事業所を表示できます。
そこから気になる事業所のホームページにアクセスし、具体的にどのようなサービスを行っているのかチェックしてみるのがおすすめです。また口コミ情報の検索もできるため、実際に利用した人がどのような感想を持っているのかも知れます。
市区町村の窓口に相談する
お住まいの市区町村窓口で相談して、就労移行支援事業所を見つけてもらう方法もひとつの手段です。福祉課を訪れると、地域によって就労移行支援事業所を紹介してもらえるケースがあります。
「インターネットを使って一人で探すのは難しい」「就労移行支援事業所の良し悪しがわからない」「選び方や比較が大変」と頭を悩ませている人は、市区町村の窓口で担当者と話しながら事業所を探すのがおすすめです。
就労移行支援事業所の利用にあたって必要となる受給者証の発行は福祉課が担当しているため、合わせて受給者証発行について相談できるのもメリットです。
専門機関に相談する
専門機関に相談して自分にあう就労移行支援事業所を探すのも選び方のひとつです。具体的には、就労移行支援事業所と連携している以下のような専門機関に相談しましょう。
- ハローワーク
- 障害者就業・生活支援センター
- 地域障害者職業センター
- 障害者相談支援事業所
それぞれの専門機関は各地にあるため、最寄りの機関を探してみてください。以下のリンクから各地の機関を探すことができます。
ハローワーク
障害者就業・生活支援センター
地域障害者職業センター
障害者相談支援事業所
就労移行支援事業所の選び方|5つのチェックポイント
ここでは就労移行支援事業所の選び方を紹介します。選び方のポイントとしては以下のような点があげられます。
- 自分の障がいや病気に対応しているか
- 通いやすい場所か
- カリキュラムが自分に合っているか
- 事業所や支援員の雰囲気が良いか
- 就職実績が豊富か
「数が多くてどれを選べばいいかわからない」「選び方のポイントを知りたい」と頭を悩ませている方はぜひ参考にしてください。
自分の障がいや病気に対応しているか
就労移行支援事業所の選び方として、自分の障がいや病気に対応している事業所であるかどうかは重要です。就労移行支援事業所と一言でいっても、事業所によって提供しているサービスや特徴が異なります。
なかには、特定の障がいや病気に特化したサービスを提供しているケースもあるため、自分にあっているかどうかを事前に確認しておきましょう。もちろん精神、発達、身体、知的の各種障がいや難病全般に対応している事業所もたくさんあります。
事業所に精神保健福祉士や介護福祉士などの専門職の人がいると、より一人ひとりの障がいや病気を考慮したサポートが受けやすくなるのもポイントです。
通いやすい場所か
通いやすい場所かどうかを比較して就労移行支援事業所を探すのも選び方のひとつです。就労移行支援事業所は定期的に通う必要があるため、無理なく通い続けられる距離にあるかどうかをチェックしてください。
いくら魅力的なサービスやカリキュラムを提供している事業所でも、自宅から離れていると通所するだけでも一苦労で、継続して通うことが難しくなる可能性があります。だからこそ、自分にとって無理なく通えるかどうかをチェックしておきましょう。
なお、距離が近い場合でも、電車で通う場合、時間帯によっては通勤ラッシュに巻き込まれる可能性があるため注意してください。考え方によっては、新しい就職先への通勤練習とも受け取れるため、適度に離れつつも「遠すぎず近すぎず」の位置にある事業所を意図的に探してみるのも選び方のひとつです。
カリキュラムが自分に合っているか
就労移行支援事業所によって提供しているカリキュラムに違いがあるため、自分が求めるカリキュラムがあるかどうかも選び方のポイントです。たとえば、プログラミングスキルを身につけてIT系の企業で働きたいと考えている場合、そのようなスキルを身につけられる事業所を選ぶ必要があります。
同様に簿記のスキルを身につけて経理として働きたいのであれば、そのようなカリキュラムがある事業所、さらには簿記の資格取得ができる事業所などが理想でしょう。一方で、専門的なスキルではなく、コミュニケーションスキルのような基本的なビジネススキルを身につけたい場合は、そういったトレーニングが受けられる事業所を探してみてください。
事業所や支援員の雰囲気が良いか
就労移行支援事業所内の雰囲気や、担当支援員との相性がいいかどうかも選び方として大切です。就労に向けて支援員の方とは二人三脚で取り組んでいくため、話しかけづらい、言葉遣いが気になるといったポイントがあると、なかなか思うように就職活動などにも取り組めないかもしれません。
また、事業所内の綺麗さや利用者の年齢層や性別なども選び方のひとつです。自分が利用するとなった場合「ここに通うのが嫌にならないか」「毎日気持ち良く利用できそうか」といった点から考えてみてください。
就職実績が豊富か
就職実績が豊富かどうかは、就労移行支援事業所を選ぶ際の重要なポイントです。就職実績が豊富な事業所は、企業とのつながりも豊富にある裏返しです。そのため、さまざまな企業へ職場見学や実習を受けられるかもしれません。
ただし、いくら就職実績が豊富でも、自分が志望している業界・職種の実績がなければ意味が薄いのも事実です。そのため、業界や職種を含めた就職実績をチェックしておきましょう。また、就職後のフォローの有無も定着するために大切なため、あわせて確認するのをおすすめします。
ここに注意!就労移行支援事業所の選び方で失敗した人の声
就労移行支援事業所を利用して就職した人はたくさんいますが、なかには選び方で失敗してしまった人もいます。インターネット上の口コミでは、就労移行支援事業所の選び方で失敗したと嘆くレビューも少なくありません。
https://twitter.com/yuririn_pien/status/1663836999256772610
https://twitter.com/YoneSat51/status/1402172769874317313
選び方で失敗したとSNSに口コミを投稿している人のなかには、「就労移行支援事業所の支援員との相性が合わずに失敗してしまった」ケースが多くなっています。
人間である以上、人との相性の良し悪しはあるため、相性が悪いことは仕方がないといえます。ただし、合わないと感じてもそのままにするのは避けましょう。もし支援員との相性が悪いと感じるようであれば、担当者を変更してもらえないか、相談するのもひとつの選択肢です。
就労移行支援事業所を選ぶ際は見学や無料体験に参加しよう!
今回は、就労移行支援事業所の概要や事業所の選び方のポイントなどを紹介しました。就労移行支援事業所は障がいや病気を抱えている人が就労できるようにさまざまなサポートを行う障がい福祉サービスのひとつです。
各地に事業所があるため、選ぶ際に迷ってしまう人は少なくないでしょう。自分にあう就労移行支援事業所の選び方としては、「自分の障がいや病気に対応しているか」「自分が必要とするスキルを身につけられるか」といった点がポイントです。今回の内容を参考に、ぜひ自分にあった事業所を見つけてください。
ノードワークスは綾瀬・海老名エリアで活動している就労移行支援事業所です。自分の障がいを受容するところから、就職活動のサポートまで幅広く行っています。興味のある方は、ぜひ一度見学に来てみてください。申し込みは電話もしくは問い合わせフォームから行えます。
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