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就労移行支援は発達障害にもおすすめ!サービス内容やメリットも解説

昨今、発達障害という言葉が広く認知されるようになり、今まで漠然と生きづらさや働きづらさを感じていた方も、発達障害の診断を受けることで初めて腑に落ちるといったことがあります。また、発達障害と診断されていなくても、自身の「苦手なこと」により、日常生活や職場などで困難を感じつらい思いをしている方もいるでしょう。

今回は発達障害の特性や「困りごと」の解消方法、他者から理解を得るためにできること、就労移行支援を利用するメリットなどを説明します。

▼この記事を読んでもらいたい方

  • 「職場の人間関係がうまくいかない」
  • 「仕事でのミスが多く怒られてしまう」
  • 「自分に合う仕事がわからない」

▼この記事を読んでわかること

  • 発達障害の特性と困りごとの解消方法
  • 他者から理解を得るための内容
  • 就労移行支援を利用するメリット

発達障害とは

発達障害は、先天性の脳の機能障害です。「身体障害」と違い、見た目ではわからないために、「努力が足りない」「怠けている」というように、周囲から理解されにくい面があります。このことから、社会に出てからもうまくいかず、メンタルに不調を抱えて病院に行き、はじめて「発達障害」とわかるケースも多くなっています。

この状態を「大人の発達障害」と呼ぶことがあります。代表的な症状としては、「暗黙の了解がわからない」「注意力が散漫で物事に集中できない」「書くことが苦手で、文字のバランスが取れず罫線から出てしまう」といったものが挙げられます。

自閉症スペクトラム障害(ASD)

自閉症スペクトラム障害の障害特性は、主に下記の3つに分けられます。

  • 対人関係やコミュニケーションの困難

対人関係を築いたり、円滑なコミュニケーションを図ったりすることに困難が生じます。仕事上の困難としては、その場の空気や雰囲気を読み取ることが難しい、暗黙の了解がわからないといったことがあります。

  • 強いこだわり

想定外の出来事に対して、どのように対処すればいいかわからずに不安感を強く抱き、その結果同じ行動を好んだり、一つの考えに固執したりします。仕事上の困難としては、柔軟性に欠ける、想定外の出来事が起こるとパニックになってしまうことが挙げられます。

  • 感覚過敏

聴覚、視覚、嗅覚、味覚、触覚などの感覚が非常に敏感であり、日常生活において困難が生じます。仕事上の困難としては、蛍光灯がまぶしすぎて集中できない、周囲の音が気になるといったことがあります。

注意欠如多動性障害(ADHD)

注意欠如多動性障害の障害特性の特徴は、主に「不注意」「多動性」「衝動性」の3つに分けられます。

  • 不注意優勢型

不注意の特性が強く、多動性や衝動性があまり目立たないタイプです。仕事上の困難としては、気が散りやすく集中できない、忘れやすくケアレスミスが多い、物事の順序立てが苦手、スケジュール管理が難しい、業務を完遂できないなどが挙げられます。

  • 多動性・衝動性優勢型

多動性・衝動性が強く、不注意の特性があまり目立たないタイプです。仕事上の困難としては、思いつきで行動したり、カッとなりやすかったりします。また、相手の話をさえぎる、話題が飛びやすい、しゃべりすぎる、質問の途中でだしぬけに答えるなども特徴と言えるでしょう。

  • 混合型

3つの主症状すべての特性が見られるタイプです。

学習障害(LD)

知的発達に大きな遅れはありませんが、読み・書き・計算など特定の課題習得に困難が生じます。

  • 読字障害

文字や文章を読むことが難しい状態です。仕事上の困難としては、音読が流暢にできない、漢字の識別が難しい、文章の読み取りが困難で、意図が理解できないことが挙げられます。

  • 書字障害

文字を書いたり、文章を作成したりすることが困難です。仕事上の困難の特性として、文字のバランスがうまく取れず誤字が多い、助詞などを使いこなせない、板書などの書写が極端に遅い、考えを書字表現することが難しいことがあります。

  • 算数障害

算数問題を解くことに困難を抱えています。仕事上では、計算ができない、計算の正確さや速さに欠ける、思考の組み立てが難しいなどが挙げられます。

発達障害の人に向いている仕事・向いていない仕事

発達障害の特性ごとに向いている仕事、向いていない仕事があります。障害特性を活かすことができれば強みに変わります。ここからは、自閉症スペクトラム障害・注意欠如多動性障害・学習障害の方それぞれの、向いている仕事・向いていない仕事について紹介していきます。

自閉症スペクトラム障害

自閉症スペクトラム障害は、こだわりの強さや興味分野が限定的といった特性から、ライン作業などのルーティンワーク作業やエンジニアなどの専門職が向いています。

ライン作業は手順が明確で、臨機応変な対応が不要なものも多いため、仕事がやりやすいでしょう。コミュニケーションも比較的少ない面からも適していると言えます。専門職は興味のある分野について徹底的に研究したり、記憶したりできるといった特性があるため、それを仕事に活かせる可能性があります。

反対に、対人コミュニケーションの困難な特性があるため、接客業など人に多く関わる業務内容は向いていないと言えるでしょう。

注意欠如多動性障害

注意欠如多動性障害の特性である衝動性により、「思い立ったら即行動」といった行動力が挙げられます。向いている仕事は営業など。行動力や社交性を活かし、人間関係の構築が必要な職種が挙げられます。また、一つのことに縛られることなく発想力も豊かであるため、企画職や料理人なども向いています。

反対に飽きっぽい特性があるため、ルーティンワークなど変化がなく興味を持てない作業は飽きやすく、集中力を継続しにくいため不向きだと言えます。

学習障害

学習障害の特性には、読字、書字、算数障害がありますが、苦手なことが明確であるため、向いている仕事を見つけるよりも苦手なことをリカバリーすることで働きやすさに繋がります。

例えば、読字障害であれば、音声読み上げソフトを使用する、仕事の内容が動画で説明されている業務を選択する。書字障害であれば、PCやタブレット等を使用する業務を選ぶ。算数障害であれば、計算機や計算アプリを使用する、Excelなどの表計算ソフトを使用し、あらかじめ数式を入れておくことなどがおすすめです。

就労移行支援では発達障害の人の就職サポートをしてくれる

就労移行支援は、障害者総合支援法で定められている、厚生労働省が管轄する福祉サービスです。障害や難病のある方に対して、一般企業への就職支援を行います。。就労移行支援は全国に約3,000カ所あり、就労移行支援事業所ごとに特色を持つため、カリキュラムやプログラムが異なります。全国で約35,000人以上の人が利用しています。

サービス内容

  • 就労に向けたトレーニング

挨拶、返事、報連相の仕方やPCスキルといった、仕事に必要な知識やスキルの習得を行います。

  • 職場見学や実習

事前に職場見学を行い、自身の適性や認識の相違が起こらないよう確認します。その後実習を通じて、職場での適性や精神的負荷に耐えられるかをみていきます。

  • 就職活動・面接練習

企業分析を行い、実践面での面接練習を行います。配慮を受けて就職する場合には、配慮事項を記した専用の履歴書の作成もサポートします。実習の振り返りや面接同行など、スタッフが手厚くフォローします。

  • 定着支援

就職後も定期的にスタッフがサポートします。定期的な面接や訪問を行い、仕事が定着するよう応援します。

対象者

就労移行支援を利用できる人は、18歳〜65歳までの障害者で、一般企業(いわゆる「会社」)へ就職を希望する人や原則休職中の方です。身体障害・精神障害・知的障害、発達障害、難病をお持ちの方が利用できます。

就労移行支援事業所によっては、発達障害に特化した事業所もあります。また障害者手帳がなくても自治体の判断によって利用できる場合があるため、仕事面で困難を抱えている方は一度自治体へ相談してみると良いでしょう。

利用料金

就労移行支援の利用料金は、厚生労働省によって定められており、9割が国と自治体が負担、残り1割が自己負担です。前年の世帯所得に応じて4つの区分に分類され、それぞれに負担額が設定されています。また、1カ月の利用限度額は決まっているため、たとえ利用日数が多くてもそれ以上の負担が生じることはありません。

ノードワークを利用される場合も、ご利用者さまごとに利用料金が異なります。詳しくはノードワークスまでお問い合わせください。

実際に就労移行支援を利用した人の口コミ

就職するための訓練をする就労移行支援ですが、実際に利用した人の声にはどのようなものがあるのか、一部紹介します。

  • 20代男性

「実際に利用するまでは不安だったけれど、本当に通って良かったと感じている。皆も利用するべきだよ(場所にもよるけど)。」

  • 30代女性

「障害の特性は理解していたものの、自分では気が付いていなかった特性もわかった。自分自身がどんな環境なら働きやすいのかがわかった。メンタルなどのセルフケアの土台も訓練で身に付き、今、私らしく仕事ができていると感じている。」

  • 40代男性

「体調が安定せず、昼夜逆転の生活リズムだった私。就労移行に通わなかったら、就職したとしても、不規則な生活や体力不足ですぐに退職していたと思います。」

皆さん、就労移行支援を利用する以前は不安があったり、本当に就職できるのかといった疑問を多く持っていたりしたようです。実際に通ってみると、身に付くスキルや生活習慣など多くの得るものがあったとの声が上がっています。

就労移行支援を利用するメリット

就職活動は一人で行えることもありますが、なぜ多くの人が就労移行支援を利用するのでしょうか。ここからは就労移行支援を利用するメリットについてご紹介していきます。

働くための自己管理ができるようになる

安定して仕事を続ける上で必要となる、規則正しい生活を送るための訓練や体調管理の方法等を習得します。自分の障害の特性を理解し、弱点(苦手)をカバーする方法などを身に付けます。

コミュニケーションスキルが身に付く

コミュニケーションを円滑に取るテクニックを具体的に学ぶことができます。事業所のスタッフは障害についての専門知識を有しており、利用者のさまざまな障害に合わせて対応しています。配慮のある優しい環境なので、安心して失敗しながら学ぶことができます。

自分の特性に合った仕事が見つかる

今までのキャリアについて面談で話したり、企業実習を通して自分の強み、弱みの洗い出しを行ったりして、強みを活かし自分らしく働ける仕事を見つけていきます。選考対策でも手厚いサポートを行うため、採用される確率が高まります。

就労移行支援で自分らしく働ける仕事を見つけよう!

ノードワークスは「自分の“なりたい”を実現する」就労移行支援事業所です。自己実現をするために「自分らしく働ける環境」、すなわち「自分が働く喜びを感じられる場所」を一緒に見つけませんか。あなたの弱点を強みに変えていきましょう。きっとあなたの輝ける場所が見つかります。

ノードワークスでは、就労移行支援はもちろんのこと、就職活動だけでなく生涯役立つスキルを身に付けることも目指しています。また、就職後は仕事を継続できるように定期的な訪問や面談サポートも行っているため、安心してご利用いただけます。

お仕事でお悩みの方や、就労移行支援について興味のある方は、ホームページの「お問い合わせ」、もしくはお電話にてご連絡ください。

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