COLUMN

コラム

  1. HOME
  2. ブログ
  3. インタビュー
  4. 「まずは利用者さまのお話をしっかり聞くこと。そこから、私にできることは何かを考えています。」——ノードワークス綾瀬 生活支援員・出野 伸幸

「まずは利用者さまのお話をしっかり聞くこと。そこから、私にできることは何かを考えています。」——ノードワークス綾瀬 生活支援員・出野 伸幸

——自己紹介と、ご自身の仕事内容について教えてください。

私は出野 伸幸(いでの しんご)と申します。
現在ここノードワークス綾瀬で生活支援員として仕事をしています。

生活支援員というのは、利用者さまの体調面やメンタル面に焦点をあてて、体調管理ですとか、休まずに毎日来ていただけるか、といったことをフォローさせていただくお仕事です。
体調が優れないときの対処方法を考えたり、仕事をする上でモチベーションを維持する方法についてお話ししたりなど、必要に応じて面談を行いながら、利用者さまの生活面を支援させていただいています。

それ以外には、職業訓練として行っているワークプログラムのコーチも担当しています。入所されてから2、3か月の間、利用者さまにはセルフマネジメントについてのカリキュラムを受講していただくのですが、私はライフスキルコースという講座の中の1つを担当しています。

一例をあげますと、リフレ―ミングという講座があります。
リフレーミングというのは、ある物事に対してネガティブな感情をもってしまうのか、それともポジティブな感情をもてるのかという、モノの捉え方についての概念です。
水が半分入っているコップを見たときに「半分しかない」と思うのか、「まだ半分ある」と思うのか、みたいなことですね。
同じ出来事についてでも、別の視点を持つことでまったく違う景色が見え、ポジティブな解釈ができるようなる。そうすればもっと生きやすくなるし、仕事にも応用できるよね。ということを講座でお伝えしています。

ライフスキルというのは就職活動の前の前、本当にベースとなる、社会に出るための心構えのようなもので、「生活リズムを整えて週5日間ちゃんと通えること」だったり、「どんな考え方ができると生きやすくなるか」など、メンタル面も含めて生活支援に直結しています。

利用者さまの中にはライフスキルやコミュニケーションに不安がある方もいれば、あまり自覚的でない、不安なのかどうかが分からない方もいます。
カリキュラム内ではこのように知識として提供することで、新しい気づきを得ていただいたり、何かの解決方法として受け取っていただいたりしています。

——就労移行支援の仕事に携わろうと思ったきっかけは?

前職では、就労移行支援と同じ福祉サービスである自立訓練を行っている施設に務めていたのですが、職場が異動になったんです。
そのタイミングで、自分の生活スタイルに合ったお仕事ですとか、所有する福祉の資格をいかして働ける職場がないかなというのを探し、4月に新規オープンするこちらの施設を知りました。

そしてここなら私の経験がいかせるかなと思いまして、応募をさせていただきました。

——業務の中で大切にしていることを教えてください。

私が大切にしていることは、相手の話をしっかりと最後まで聞くことですね。
利用者さまと直接コミュニケーションをとる機会が非常に多いので、一人ひとりと向き合って、ていねいにサポートすることを心がけています。

私たちの施設を利用される方には、何かしらの障がいや困難を抱えている方が多くいらっしゃいます。利用者さまに対して、「どんな気持ちでいるのかな」とか「何がしたいのかな」ということを第一に考えながら対応しています。

「支援員」という通り、私たちにできるのはサポートすることだと思うんですよ。あくまで行動を起こすのは利用者さま本人ですから、本人が望んでいない方向へ引っ張っても、結果的に良くならないかなと。
「こうしたほうが絶対いいよ」などの判断を押しつけるのではなくて、まずは利用者さまのお話をしっかり聞くこと。そこから、それに対して私ができることは何か、ということを考えています。
利用者さまには、自分がどうしたいかを一番大事にしてほしいですし、その考えを私も尊重したいと思っています。

あとは、「対人関係がうまくいかないな」とか「仕事があんまり長く続かないよ」、「自分の適職がわからない」とか。発達障害や精神障害と言われるような、「普通に生活をする中でも何かしらのお困り感がある方」っていらっしゃると思うんですね。

そういった方々の力を引き出したい、というと大げさかもしれませんけど、まずは希望を聞くことから始めて、サポートすることができればいいなという感覚でいます。

——今後の目標を教えてください。

事業所としては、利用者さまに貢献した実績を増やしていく必要があると思います。そして、より多くの方にこの施設、ノードワークス綾瀬を知っていただくことが目標ですね。
就労移行支援というのは、1日や1週間だけ通っていただいても実績にはなりません。
半年、1年のように一定期間ご利用いただいてから「就職できました」とか「半年間定着して長く続けられています」という成果が出てはじめて実績になります。

「こういう成果に繋がる訓練ができますよ」と言える実績を増やすために、まずはいろんな方に認知していただかないと始まらないので、医療機関や福祉施設に向けた広報活動を続けて、「われわれこういった役に立つ事業をやっていますよ」、「こんな支援内容がありますよ」と広く知っていただきたいですね。
学校法人生蘭(せいらん)学園さんとも連携していますので、利用者さまに丁寧に接することを続けることで生蘭学園さんを通して口コミが広がって、安心して送り出していただけるような評判に繋がったら嬉しいです。

広報をするうえで、まだ具体的な実績・アピールポイントが言えないのは残念なのですが、これから利用者の方と支援例が増えていくことで、この施設の特色も見えてくるかと思います。
今の時点で言える特色だと、もともと学校として使われていた場所なので、広々とした施設であることです。建物の中は、実際の就業場所を意識したオフィスレイアウトにもなっています。

また、講座を受ける訓練期間タームの方と仕事の準備をする就職活動タームの方、カリキュラムが別の方たちに同一の空間を利用していただくという点で、より就労をイメージしたつくりとなっています。

コロナ禍ではありますがソーシャルディスタンスは十分に取れますし、広い空間でのびのびとご利用いただけることは、1つアピールしていきたいポイントかなと思います。
さきほどのお話と重複してしまいますが、私個人の目標としては、どなたさまのお話でもしっかりと聞いて、その方が何を求めているのか、何に困っているのかを、きちんとヒアリングできるようになることです。

私たちに対応できることであればもちろん対応させていただきますし、もし私たちの専門範囲ではなかったり、キャパシティを超えているような場合には、より適切なアプローチができるよう情報提供をしたいと考えています。
逆に、できないことをできると言ってしまうような安請け合いは避けたいですね。利用者さまはもちろん、関わってくださる方々に真摯に向き合って、信頼していただける関係性を築いていきたいです。

そしてこういった対応するために、十分な知識を入れたいです。生活支援員として学ばなくてはいけないことが、まだまだたくさんあると思っています。

——ご利用者の方、ご利用を検討している方へメッセージをお願いします!

就職に向けて悩んでいたり、どうしたらいいか分からない方にとって、施設に来ていただく最初の1歩というのは、かなりハードルが高いことだと思います。
なので初めから施設利用を検討するのではなくて、まずは簡単な相談ですとか、施設を見学してみるだけでもかまいません。気軽に足を運んでいただきたいです。
開所初期ということもあり、まだ利用者さまもそれほど多くないので、お一人ずつに対して手厚いサポートができる環境でもあります。

見学、体験はいつでも受け付けておりますので、まずは一度来ていただきまして、お話を聞かせていただいてから、私たちをひとつの選択肢としてご検討いただけたらなによりです。
ノードワークス綾瀬にてお会いできることを楽しみにしております。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

関連記事