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K-STEPとは?セルフケアを実践しながら就労定着を目指そう

こんにちは。ノードワークス綾瀬です。
「就職はしたいけれど、なかなか体調が安定しない」と不安を抱える方は多いと思います。そんな方々に向け、今回は「体調を整えるためのツール」についてご紹介します。

この記事を読めば、自分がどのような時に体調を崩しやすいか、その兆候は何なのかを把握し、自分で修正・改善していくためのワークシートについて詳しく知ることができますので、ぜひ最後までご覧ください。

K-STEPについて

就労定着のためには、まず、セルフケアが必要になります。セルフケアとは「自分自身で心や身体についてケア(管理や手入れなど)を行うこと」を言います。これを行うことで、心身の状態を安定させることや就労定着を図ることが可能となります。そのために重要なのが、K-STEPです。

K-STEPは、セルフケアを実践しながら就労定着を図るためのプログラムのことを言います。

まず、良好、注意、悪化の3段階をセルフケアシートに記入し、その後自身の状態を日々チェックします。そして、注意もしくは悪化にチェックが入った際には、事前に不調につながる要因があるはずなので、その要因を突き止めたうえで、今の自分に合ったセルフケアを実行し体調を改善していきます。

就職後は職場や自宅でセルフケアシートの記載を継続し、上司や同僚にシートの報告をすることで、障害や配慮提供等に対する職場の理解を促進することができます。

K-STEPを実施する目的

K-STEPを実施する目的は、大きく分けて2つあります。

ひとつは、自身の体調変化に気づき、不調時にはセルフケアを行うことで体調を自分自身でコントロールすることです。それにより、無理をせずに働くことができます。
もうひとつは、体調変化を記録し可視化することによって、周囲に理解してもらうことができます。これにより、就業上の配慮や業務量の調整をしてもらうことができます。

K-STEPを実施することによる効果

利用者にとってのメリット

  • 自分自身の体調の変化に気づきやすくなる

表面上ではわかりにくい心身の状態がセルフケアシートにより視覚での把握が可能になることで、自分自身の状態がより具体的にわかります。また、障害特性に対してのセルフケアの理解を深めることができます。

  • どのような状態なのか共有できることで、企業側もどういった対応をすればよいのか具体的にわかり配慮などしやすくなる

配慮の要求や企業からの配慮提案を受けやすくなります。

  • セルフケアシートを使用しているため、心身の状態についてセルフケアシートを見せることで、短時間かつ具体的に共有することができる

1~2分程度で自分の状態を他者に共有できます。

支援員や企業のメリット

  • 支援している利用者の成長が感じられる

セルフケアシートを使うことにより、利用者自身が自らセルフケアを行うことができるようになり、他者に頼ることなく体調管理を行うことができるようになります。

  • 利用者との面談が進めやすくなる

利用者の状況がシートを見ることにより一目で判断できるため、面談時に活用可能になります。

  • 職場訪問の頻度が少なくなり、自立が促される

心身の調子を自身で管理できるようになり、勤務状況が良好になります

  • 毎日の報告により職場のコミュニケーションが誘発される

セルフケアシートを使用し1回1~2分程度の報告が可能になることにより、短い時間でもコミュニケーションをとる時間を確保することができます。

  • 導入にあたる費用は一切かからない

川崎市が提供している無償サービスのため、費用をかけずに実施することができます。

K-STEPの進め方

01. シートに記入する

まずK-STEP内の【良好】【注意】【悪化】の項目一覧の中から自分に該当するものをそれぞれ6つずつ選びます。当てはまるものが無ければ自分自身の言葉で書いてもらっても構いません。

次にセルフケアシートの【良好サイン】欄に、選んだ 6つのサインを書き写します。文章が長いサインの場合はわかりやすく短い文章に変更してもよいです。

例)人から信頼されていると感じる→「人から信頼」と記載する。

最後に【注意時】【悪化時】も同様にサインを選び、セルフケアシートの欄にそれぞれ書き写します。

02. 運用

チェックシートにサインを書き終えたら、次は実際に記録していきます。
毎日決まった時間に自分でチェックをします。チェックを終えたら支援者又は上司などに、チェックした項目を1~2分ほどで簡潔に報告・確認してもらい、質問を受けた場合にはわかりやすく説明します。最後に自身の体調・状態に合った業務内容や過ごし方を相談します。

03. 定期的にシートを見直す

チェックシートは1度作成したら終わりではありません。定期的(月に1度程度)にシート項目の見直しを行い、必要であれば追記・変更をする必要があります。月に1度調整・改善を行うことで、自分の実態が表現されたシートに徐々に近づきます。

状態に関わらずいつも〇が付くサインや〇が付かないサインについては必要に応じて削除する、新たに気付いたサインは追記するなどし、調整していきます。本人の状態とサインの出方によっては、より悪化時に出るものを並べ替えるなど、わかりやすいように変更を加えます。

まとめ

初めはサインの数が少なくてもかまわないので、まずは毎日セルフケアチェックシートを記録することが大切です。決まった時間にチェックすることから始めていきましょう。慣れてくると、サインの変更や調整なども自分で気づけるようになります。

K-STEPをうまく活用し、職場や日々の生活におけるコミュニケーション面や体調管理に活用してください。

ノードワークス綾瀬のカリキュラムについて

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