Q. 生活訓練を利用する前は、どのようなことに悩んでいましたか?

A. まず、将来の就職が果たして決まるのかという不安を感じていました。そして、もし一人になった時にどうやって生活していけば良いのかという不安感がありました。 その他にも悩みとしては、何でもない些細なことで感情的になり、すぐに怒ってしまう自分の性格上の欠点があり、それに対してどのように対処していけば良いかという点が不安でした。

Q. 自立に向けて、どんな不安や課題を感じていましたか?

A. 就職した後、お金をどう使っていくか、また少しでも残して貯めていけるかという点が大きな課題であり、不安を感じていました。
シャワーの使いすぎや公共料金の支払い、特に用紙を常に持っておく心構えなども不安があります。また、定期代など必要な費用を前もってきちんと支払い、通勤できる体制を常に整えておくことも今は出来ておらず、「お金の管理」に不安感を一番感じています。

Q. サービス利用前の1日は、どのように過ごしていましたか?

A. ノードワークスに通う前の1日は、 朝5時頃に起きて、まずコンビニへ歩いて行くのが日課でした。
コンビニではタバコを1、2本吸って気分を落ち着かせ、コーヒーを飲んだ後、家に帰って家の掃除をしたり、親の弁当を作ったりしていました。 その後は、お昼寝をしたり、時々筋力トレーニングをすることもありました。
基本的に家で過ごすことが多く、コンビニ意外の外出は比較的少なかったですが、本当に動きたい時には外に出ることもありました。夜間は家にいて、就寝時間は10時か11時頃でした。

Q. 生活訓練を知ったきっかけは何でしたか?

A. ノードワークスを知ったきっかけは、以前通っていた就労施設でトラブルがあり、親が「他に良い場所はないか」と探してくれました。その際に以前通っていた施設の理事長から「綾瀬にも同じような場所がある」と教えてもらい、ノードワークスを知ることができました。

Q. 数あるサービスの中から、ノードワークスを選んだ理由を教えてください。

A. スタッフの小林さん
 小林さんが自身の元担任の先生であり、話が通じやすく、自分のことを理解してくれていると感じたためです。体育の授業を教えてもらっていたこともあり、キッカケになりました。
 利用者さんの人数
 他の施設(藤沢)では利用者が15人から20人ほどいたため、些細なことでも感情的になりイライラしてしまうことが多かったですが、利用者さんが少ないノードワークスの方が自分に合っていると感じました。

Q. 初めて見学・体験したときの印象を覚えていますか?

A. ノードワークスに初めて来た時の印象は「懐かしい」と感じました。以前通っていた学校の跡地だったので、再びその場所に入れたことで懐かしさや、昔に戻ったような気分になりました。 また、岡村さんや出野さん、若月さんといった関わったことのない人と接することになった際に、どんな会話が出来るのか楽しみだったのと、わからないことに対して尋ねたらきちんと答えてくれたので良い印象でした。

Q. 実際にどのような訓練や支援を受けましたか?

A. レクリエーションゲーム・ゲームの講座です。みんなで楽しめるゲームを通じて、利用者同士の「輪」を広げたり、会話を増やしたりすることを意識して取り組んでいます。
次に運動です。時々行われる屋外での運動では、自分だけでなく、参加者全員のペースに合わせて歩いたり、運動したりすることを心がけています。
特に良かった講座は、レクリエーションゲームでの「しりとりをタイマーで回して最後の人が負け」というゲームや、「モッツァレラチーズ」ゲームが楽しかったです。みんなは恥しがっていましたが、自分にとっては非常に印象に残るゲームでした。

Q. スタッフとの関わりで印象に残っていることはありますか?

A. 印象に残っていることとしては、「どんな時も自分を見捨てない」というスタッフの気持ちが伝わった事です。過去に一度スタッフに文句を言って帰ろうとした際に、スタッフ全員が止めに入ってくれ、本来は退所するかもしれなかったにもかかわらず、若月さんが話してくれて、また頑張ろうと思えました。また、どうしたら良いか分からずに電話で相談した際にも、「そんなことは気にしない」「今後もこういったことはあるかもしれないけど、菊池さんは変わってきているよ!」といった言葉をかけられ、それをプラスに捉えることができたました。

Q. 特に「役に立った」「変化を感じた」訓練はありますか?

A. 私にとって特に役に立ったり、変化につながったと感じた講座は「アンガーマネジメント」です。 アンガーマネジメントで学んだ「6秒間の少しの考え方」が、些細なミスですぐに怒ってしまう自身の癖を回避するのに役立っています。

Q. 利用を始めてから、ご自身にどのような変化がありましたか?

A. ノードワークスの利用を始めてから、私が大きく変わったと感じる点は色々あります。通う中で「頼ってばかりでは成長しない」ということも理解することができ、困った時にスタッフに相談しつつも、できる限り自分で対応するようになったことが自身の成長につながりました。他にはお金の使い方、パソコンでの印刷方法や入力方法、アンガーマネジメントの適用、そして午後の個別作業(テプラのシールを出す・貼る作業)での工夫と対応力が上がりました。

Q. 通所前と比べて、生活リズムや気持ちに変化はありましたか?

A. 感情のコントロール、会話の仕方、対応の仕方を学びました。以前はため口を使うことが多くありましたが、今はそれを回避できるようになり、言葉遣いや丁寧さを習得しました。
他には身だしなみを整えること、朝食を適切に摂ること、そして時間のコントロールを学びました。例えば、約束の30分前には到着するものの、早すぎると夏場は熱中症になる可能性があるため、それを考慮した時間配分ができるようになったことが、変化です。

Q. 自信がついた、安心できるようになった、と感じる瞬間はありましたか?

A. 自信がついたこととしては、やはり「言葉遣い」。以前と比べて、しっかりとした言葉遣いや相手の受け答えができるようになったと感じています。今後もさらにスラスラと話せるように、しっかりとした返答の仕方や、相手の目を見て話すことを意識を続けていきたいと思います。自身の成長と安心感につながったこととしては「親をあまり怒らなくなったこと」です。イライラし始めた時に、その場に留まるのではなく、違う場所に移動するように変わりました。例えば、朝家でイライラし始めた時には、すぐにコンビニに行って気分転換をするようになりました。今後も気分が昂る前に、おかしいと感じたらすぐにその場を離れるようにしていきたと思います。

Q. 今、目指していることや挑戦していることがあれば教えてください。

A. 目指していることは、まず就職し、その後は勤続年数2桁を目指しています。しっかりとした仕事をして、継続していきたいです。
今は掃除関係の仕事を目指しています。きっかけとしては兄弟に昔清掃を褒められたことがきっかけで目指したいと思いました。以前やっていた職人の仕事は親に難しいと言われたため、諦めて、今は清掃を頑張りたいです。
仕事以外でも兄弟の子供たちに、お小遣いやちゃんとした物を買ってあげたいと思います。兄弟に子供が生まれたので、その子たちの笑顔が見れるように、そしてちゃんとしたことを教えてあげたいという気持ちがあります。

Q. この訓練での経験が、将来にどう活きそうですか?

A. トラブル回避には役立つと思います。電車やバスの中や歩いている時など、よくトラブルになることがあるので、その際に学んだことを思い出して考えることができているし、活かせると思います。アンガーマネジメントを活用し、相手の表情を見て適切な言葉遣いで接し、相手の出方をうかがうようになれると思います。それでも状況が改善しない場合は、警察などの専門機関に相談してトラブルを回避するという方法も学べます。
就職面での自信にも繋がると思います。特にパソコンの講座でExcelのグラフ表作成を学んだことが、就職において心強いと感じています。これまで作ったことがなかったため、自分にもできるんだと自信につながっています。データ入力や数字入力がしっかりできれば、今後仕事で任されることもあるかもしれないとそう言った部分も楽しみになっています。

Q. 過去の自分に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけたいですか?

A. 過去の自分に声をかけるとしたら、「そんなことで怒ってんじゃねえよ」という言葉をかけたいと思います。居酒屋でのトラブルや、物にすぐ当たってしまう自身の癖をやめてとも声掛けしますね。物を大切にできない部分もあったので、親に頼らないで自分自身でどうにかしろと言いたくなります。

Q. これから生活訓練の利用を検討している方へ、メッセージをお願いします。

A. 無理のない通所時間と、無理なくできる日数を実行して欲しいと思います。
仕事は基本的に月曜日から金曜日までが基本となるため、ノードワークスへの通所もそれを踏まえて考慮した上でスモールステップで取り組んでほしいです。
例えば、最初は月曜日から水曜日までは1日ずつ、木曜日から金曜日は午前中のみといった形で、無理のない範囲で少しずつでも挑戦してみてほしい。
仕事以外でも、今後につながるようなことがあれば、積極的にチャレンジしてほしい、そのためにノードワークスに挑戦することもありだと思います。

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